プログラム
<<プログラム一覧に戻る |
8.ビデオシンポジウム
1) |
膵癌に対する膵頭十二指腸切除術の各種手術手技 膵癌治療において,治癒を目標とするには切除が絶対的条件となる.さらに,長期生存の絶対条件であるRO切除のためには,さまざまな手技上の配慮が条件となりうることもある.癌が門派系に近接している場合,膵鉤部に主座をおき上腸間膜動脈周囲に及ぶ場合,などでは血管合併切除あるいは神経叢郭清の付加によって,膵周囲剥離面は陰性となりうることがある.また,出血量軽減のための主幹動脈先行処理,non-touch isolationを主目的とした門限系孤立化など,さまざまな工夫が示されつつある.本ビデオシンポジウムでは,こうした根治のための微妙な操作を紹介いただくと共に,それらの操作の目的とするところのoncological outcomeが,結果としてどのようになったかについてもお示しいただきたい. |
2) |
指導者が提示する標準手術手技 −開胸・開腹手術− 「標準」とは,判断のよりどころや行動の目安となるものあるいは平均的であることを意味する.しかし,消化器外科専門医制度が示しているように,豊富な臨床経験を有する指導者の提示する標準手術手技とは,平均的というものではなく,次世代の消化器外科医にとって目標となるべき技術とも言いかえられよう.鏡視下手術の教育においては,近年急速な発展・普及とともに新たな器種の導入とそれに対する知識・利用法の体得,そして術手技の教育法が難しい中での術者,助手,スコピストの育成,など課題は多く,また倫理的問題点を多く内在している.一層の発展・普及が見込まれている現在,まず第一に手術の安全性の確保が強く求められている.今回は豊富な手経験に基づき,標準手術手技を解りやすく教育的に提示していただき,さらなる手術手技向上のための目標を示していただきたい. |
3) |
指導者が提示する標準手術手技 −鏡視下手術− 各種の消化器領域手術においては,同一臓器・組織であっても患者の病態や病巣の進行度によって適応とする術式に大きな差を生じうるため,術式選択に関する判断のよりどころとなる標準手術手技は的確なものでなくてはならない.一方,標準として提唱されている技術・術式については複数以上の存在しうるため,それをいずれかに規定することについては必ずしも適切とはいえない.しかし,その目安とすべき内容を紹介することの必要時代を迎えている.そこで,専門医に対して共通の体得を要望する開腹手術術式としてのkey pointについて標準手術手技を術式別に提示していただきたい. |
4) |
04-1 鏡視下手術の新たなる展開と挑戦:将来の標準化を目指して 肝胆膵 04-2 鏡視下手術の新たなる展開と挑戦:将来の標準化を目指して 消化管 鏡視下手術は食道・胃・肝脾・胆膵・大腸など消化器外科領域のほとんどの疾患に実施されており,短期成績が向上しているとの確認もある.保険診療上の加算も認められ,今後益々の発展を遂げるものと期待される.進行癌や炎症性疾患に対する適応拡大に関しては根治性や安全性を損なわずかつ良好な長期成績をともなわなければならない.そこで,現時点で適応拡大を試みている鏡視下手術対象疾患について,その適応限界・手技上の注意点・問題点などを述べていただくとともに,実際の手技を提示し,さらに今後の方向性も示していただきたい. |
5) |
肝腫瘍占拠部位別の肝切除術の工夫と理論 肝切除術においては,肝内転移や浸潤範囲を考慮した系統切除か,残肝機能温存を重視した部分切除か,の選択に難渋することがある.また残肝機能を推し測ると,腫瘍の占拠部位によっては系統切除が不可能となり,より高い根治性の得られうる非系統切除を追求しなければならない.また,肝静脈の下大静脈への流入部に近接して主座を置く腫瘍には,血行遮断あるいは血行バイパス下での術式となりうる.肝機能に応じた切除複式の工夫ついて,肝切離と脈管処理について解剖学的視野からの解説を中心に論じていただきたい. |
<<プログラム一覧に戻る |