プログラム
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11.ビデオワークショップ
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消化器外科医必見の肛門疾患ベストトリートメント 肛門疾患は消化器外科医として日常臨床で遭遇する機会が多い疾患のひとつである.各々の疾患の病態と重症度に対応した治療法の選択が求められているものの,良性疾患であることから不十分な治療が漫然と行われている実態もときに否応ない.肛門機能の低下は患者QOLを著しく損なうこととなるが,エビデンスと蓄積された経験から生み出される巧みの技によって,その改善は可能であると考えられる.本ビデオワークショップでは,門疾患手術としての通常の手術法のみならず従来の治療法の改良,新しい手術法など,考え方と実践理論,創意工夫,などを提示いただき、肛門疾患のベストトリートメントにつき討論していただきたい. |
2) |
食道切除後再建法の工夫 食道癌手術は難易度が高いばかりでなく,その手術侵襲はときに過大となり術後の重篤な合併症発生をともなう可能性がある.縫合不全を未然に防ぐためには再建法に数々のポイントとなる配慮と工夫があろうと思われる.再建にいったん問題を生じると良好なQOLを期待することはできない.開胸あるいは鏡視下といったアプローチ法に相違はあろうが,再建の基本操作自体についてはほぼ同じといえる.時に胃管以外の再建を要求される合も増加している.面倒な条件下での再建も考慮に入れ食道切除後再建法の要領と工夫をわかりやすく供覧していただきたい. |
3) |
嚢胞性膵腫瘍の術式選択とその手技および問題点 2006年IPMNとMCNに関する国際ガイドラインが提示された.しかし,IPMNに関しては,実際の臨床現場では,腫瘍の進展範囲を正確に把握し,膵切除範囲を決定するにあたり苦慮する場合も多い.MCNに関しては,浸潤病変に対するリンパ節郭清や化学療法など補助療法の検討の必要もありうる.また,通常リンパ節郭清が必要とされないSCNやSPTに関しては,縮小手術や腹腔鏡下手術の適応が議論の分かれるところでる.そこで,嚢胞性膵腫瘍を治療するにあたっての,術式選択に考慮すべき因子と具体的な手術手技と問題点に関して提示していただきたい. |
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進行肝癌に対する拡大手術とその限界 局所進行肝癌においては,挑戦的な外科的治療法以外には予後が期待できない症例を経験する.このような症例においては,安全な手術を施行するためにさまざまな工夫が必要とされている.授動の困難な巨大な肝細胞癌に対するハンギングマニューバー法は,前方アプローチ切除を一般化させた.また,下大静脈浸潤や門脈浸潤を来した肝細胞癌に対しては,THVEや体外循環の併用が必要になる事がある.肝静脈基部の腫瘍切除において肝静脈臓流域のうっ血を回避する為に肝静脈再建を行なう症例も経験する.いずれの方法も局所進行肝癌に対する手術戦略には重要なものである.その,実際の手技を供覧いただき具体的な工夫を紹介いただきたい. |
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腹腔鏡下大腸切除術の技術継承の工夫 腹腔鏡下大腸切除術は,早期の結腸癌に対して標準術式と認識されるに至り,さらに進行癌においては安全性,根治性に関する臨床試験が進行されていることから,近い将来,その適応は拡大されるものと推察される.しかし,手術術式の確立,安全性や根治性の検証は,いわゆるエキスパートに限って言えることであり,今後,同様の結果を得るためには,エキスパートとしての術者の育成が必須となる.本ビデオワークショップでは,腹腔下大腸切除術の教育システムにとどまらず,術者として求められるこだわりの手術技術も併せて紹介していただきたい. |
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